ドジャースが再び注目を集めています。
選手契約の新たな形として広がりつつある「後払い契約」を積極的に活用し、資金力を駆使して戦力を整えています。この契約方法は、ぜいたく税の計算方法を巧みに利用し、他の補強にも余裕を生み出す戦略的な手法です。
この記事では、その背景と影響について詳しく解説します。

戦力を均衡させるためにとった手段なのに、結局金満球団が結局得するのではと思い調べてみました。
まずトミー・エドマン外野手とは?


トミー・エドマン(Tommy Edman)選手は、アメリカ合衆国出身のプロ野球選手で、MLBのロサンゼルス・ドジャースに所属する外野手です。
スイッチヒッターとしても知られ、堅実な守備と優れた走塁能力でチームに貢献しています。
エドマン選手の基本プロフィール
- フルネーム: トーマス・ヒョン・エドマン(Thomas Hyunsu Edman)
- 出身地: アメリカ合衆国 カリフォルニア州サニーベール
- 生年月日: 1995年5月9日(29歳)
- ポジション: 外野手、内野手(ユーティリティープレイヤー)
- 打撃スタイル: スイッチヒッター
- 投球スタイル: 右投げ
選手としての特徴
スピードと走塁センス
エドマン選手はそのスピードを生かし、盗塁の名手としても知られています。俊敏な動きで塁間を駆け抜け、得点圏に進む能力が高いのが魅力です。
エドマン選手のスプリントスピード: 約29.5フィート/秒(2023年シーズンの平均値)
→ MLB全体の上位10%に入る俊足選手
エドマン選手の通算盗塁数は112(2024年時点)で、盗塁成功率は約85%と非常に高い数値です。リーグ平均が約72%であることを考えると、成功率でも優れた能力を示しています。
- 2021年シーズン: 30盗塁(成功率87%)
- 2023年シーズン: 24盗塁(成功率90%)
- 通算盗塁成功率は高く、リーグトップクラスの数値を記録。
- 得点力のある選手としてチームの勝利に貢献。
守備力の高さ
エドマン選手は外野だけでなく、内野の守備もこなすユーティリティープレイヤーです。
ゴールデングラブ賞受賞経験もあり、かつ複数のポジションを守れるため、チームにとって非常に重要な選手です。
2023年の統計(二塁手として)、守備率: .985(リーグ平均を上回る数値)、守備範囲指標(Range Factor)でリーグ上位10%に位置しています。
- ゴールドグラブ賞(2021年)を獲得するほどの守備力。
- 反応の速さや正確な送球が特徴。
H3: 打撃スタイル
スイッチヒッターとして左右どちらの打席からも対応できるのが強みです。打率こそリーグトップには届きませんが、得点圏での勝負強さが際立っています。
長打力にはやや欠けるところはありますが、走力があるため、コンスタントに2塁打、3塁打に期待されています。
- 堅実なバットコントロール。
- 高い出塁率を誇る選手。
通算成績(2019年~2024年)
エドマン選手の通算成績は、打率.263、59本塁打、242打点と、安定した数字を残しています。
特に2021年シーズンはキャリアハイで多くのヒットを量産しました。
- 通算打率: .263
- 出塁率: .326
- 長打率: .390
- OPS(出塁率+長打率): .716



打撃もあるけど、足が早くて守備もこなせるユーティリティプレイヤーですね。
経歴と主な実績


キャリアのスタート
エドマン選手は2016年、MLBドラフトでセントルイス・カージナルスに指名され、プロ野球選手としてのキャリアをスタートしました。2019年にメジャーデビューを果たし、すぐにその多才さを発揮します。
- 2019年: MLBデビュー
- 2019年: 走塁や守備で注目を集め、新人ながらレギュラーに定着。
主な実績
- ゴールドグラブ賞: 2021年(セカンド部門)
- 盗塁王争い: シーズンを通して高い盗塁数を記録。
- ワールドシリーズ出場: チームの主力として貢献。
2024年 ドジャース移籍
2024年シーズンは、開幕前に手首を痛めたため、メジャーでの出場が遅れましたが、7月末にセントルイス・カージナルスからドジャースへ移籍しました。
移籍後は37試合に出場し、打率.237、6本塁打、20打点、6盗塁の成績を残しています。
後払い契約の基本と「大谷式モデル」


ここで後払い契約について見ていきたいと思います。
後払い契約とは?
後払い契約とは、契約金や年俸の一部を将来の一定期間に分割して支払う契約方式です。
これにより、チームは短期的な財務負担を軽減でき、ぜいたく税の計算対象となる給与総額を抑えることができます。
- メリット:
- 財務の柔軟性向上。
- ぜいたく税対策で補強余力を確保。
- デメリット:
- 将来の支払い負担が増加。
- 長期的な財務計画が必要。
「大谷式モデル」の始まり
この契約方式が注目を集めるきっかけとなったのは、今季からドジャースに所属した大谷翔平選手の契約です。
彼の平均年俸は約101億円とされますが、後払いを組み込むことでぜいたく税計算上、1年あたり30~45億円を抑えたとされています。
- 大谷契約のポイント:
- 後払いの割合を高めることでぜいたく税を節約。
- 高額契約を可能にしつつ、短期的な財務負担を軽減。
ぜいたく税の基本ルール
年俸総額の基準ライン
MLBは毎年、各チームの「ぜいたく税基準額」を設定します。例えば、2024年の基準額はおおよそ 2億3,700万ドル(約3,500億円) です。この額を超えると、超過分に応じて課税が発生します。
税率の仕組み
ぜいたく税は超過額と「課税年数」に応じて段階的に増加します。以下は、税率の一例です:
- 1回目の超過: 超過分に対して20%課税
- 2回目の超過(連続年超過): 超過分に対して30%課税
- 3回目以降の超過(連続年超過): 超過分に対して50%課税
さらに、超過額が一定ラインを大きく上回る場合、「罰則課税」(Surcharge)が追加され、税率はさらに上昇します。
- 20-40百万ドル超過: 罰則課税10~12.5%追加
- 40百万ドル以上超過: 罰則課税42.5%追加(最大で92.5%の課税)
ドジャースが後払い契約を活用する理由


ぜいたく税対策の抜け道
年俸総額を後払い契約を用いることで抑えることが可能になります。
- 現行ルールの計算方法:
- 契約総額を年数で割って計算。
- 後払い部分は計算に含まれない。
- 結果:
- 短期的なぜいたく税額を軽減。
- 他選手の補強費用を確保。
長期的な戦力維持を可能に
後払い契約により、ドジャースはトップ選手の獲得と維持を両立しています。
さらに、控え選手や中堅選手にも手厚い契約を提示することで、厚みのある陣容を構築しています。
エドマン契約に見る新たな動き
契約内容の詳細
トミー・エドマン選手との契約延長では、5年総額111億円のうち約3分の1(37億円)が後払いとなりました。
これにより、短期的なぜいたく税計算上の影響を軽減しています。
- 契約の特徴:
- 5年契約のうち、6年目は球団側が選択権を持つ。
- 控え選手としての役割も考慮した柔軟な契約内容。
戦力均衡化と資金力のバランス
エドマン選手の契約は、一部では控え選手としての起用が予想される中で高額な内容となりました。
これは、ドジャースの豊富な資金力を活かした「選手の価値を最大化する戦略」の一環と考えられます。
後払い契約の未来と規制の可能性
他チームへの影響
ドジャースの後払い契約が成功するにつれ、他チームでも同様の手法が広がる可能性があります。
ただし、資金力に乏しいチームでは、この戦略を採用するのが難しい場合もあります。
- 大型契約の増加による市場の活性化。
- 資金格差の拡大への懸念。
規制強化の議論
一部では、この「抜け道」を防ぐためのルール変更を求める声も上がっています。
具体的には、後払い契約をぜいたく税計算に含める制度変更が検討される可能性があります。
- 規制の影響:
- 短期的な契約スタイルの変化。
- チーム間の公平性向上。
まとめ:ドジャースの戦略が示す新時代のMLB


ドジャースが採用する後払い契約は、MLBの新たな財務戦略として注目されています。
ぜいたく税対策や戦力維持の柔軟性を高めるこの手法は、大谷翔平選手の契約を皮切りに一つのモデルケースとなっています。
ただし、規制強化の動きもある中で、この戦略がどこまで広がるかは今後の注目ポイントです。



MLB全体の競争力に影響を与える可能性が高く、ファンとしてもその行方を見守りたいところです。


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